抱きしめたくなってしまう可愛らしい男の子、そうちゃん(1歳3ヶ月)です。彼がいつもやっている遊びをご覧ください。
大人からは単に遊んでいるだけのように見えますし、洋服も床も汚れる迷惑な遊びにも感じるかもしれません。でもこの間に、子どもは沢山のスキルを学んでいます。遊びの中にも、難しい動作が詰め込まれています。
例えば、
・どれくらいの力加減で唇を閉じるか
・どのタイミングで息を吐くか
・舌をどう使うか
・顔の向きと水の飛んでいく方向
・ストレッチポールの上でバランスをとる
・吐き出すときにも水を落とさない様にする
このような力が自然と鍛えられています。これらの複合的な組み合わせによって、水が飛んでいく方向・強さ・タイミングが変わります。こういう遊びを多く経験することで、大きくなっていった時に、下記のような動きに繋がっていきます。
・水泳の時の息継ぎ
・歌を唄う時の発声の仕方
・楽器を吹く時の体の使い方
さらに、不安定な姿勢で行なっていますから、体幹部を固めない訓練を自然としていることになります。講義やプレゼンテーションをする時に、歩きながら話す、というスキルのベースでもあります。
また度々、指を咥えていますが、「水が飛び出るときの唇や舌の感じ」が新鮮で、日常の指を咥える時とはまた違うでしょう。
それを確かめているのかもしれません。
舌や口が繊細に感覚を感じ分けることは、外国語を話すときには必須のスキルです。このようなことを、大人は意識的にやっていますが、子どもは膨大な遊び時間で自然と覚えていくんですね。
幼少期に経験せず、いざ大人になってから学ぼうとすると、本当に大変です。
カラダの専門的な見方から言えば、こういうことを喜んで放置することに勝る英才教育はないでしょう。
学ぶときに本当に重要なこと
自分が新しい感覚を身につけていく、新しいことができるようになる時に、周囲の人が喜んでいる、という状態を沢山経験することはとても大事です。
自己肯定感・自己効力感が増え、苦手なことでもチャレンジして身につける事ができる、前向きでタフな人格へと育っていくでしょう。自分の可能性がひらかれていくことに対して、自信が持てる様になります。
さて・・・以上のことを、分析して、文章で書くことはとても簡単です。「へー」という感じで、文章を読んで頭で理解することも簡単です。
でも、日本の、特に都会の暮らしは、そこまで時間がありませんし、周囲の大人も見守ってくれないかもしれません。その中で、親だけが子どもに対して、ゆったりとしたスタンスでいられるかどうか・・・これは非常に難しい問題です。
大人自身が子どもの真似をして、ゼロから身につけていく事がいかに難しいのかを感じ、遊びの中で自然と身につけているのだということを「実感」してみましょう。すると、大人である私たちの安心感も増え、自信も湧いてきます。
そこから始めてみませんか?
ハーモニー体操がやっているのはそういうことです。
PS. そうちゃんのご両親に許可をいただいて配信させていただきました。ありがとうございます。
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